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司教様説教 (ミサ中,教会学校のこどもたちが数人一番前に陣取っていました)

この5月はマリア様の月であり,この5月のこの美しい太陽の下,輝かしい太陽の下で花が咲き新しい木の葉がでて,自然が全くよみがえったような喜びのうちに私達はこの世界をお造りになった神様をたたえます。そしてその中でも特に私達は,聖母マリア様をたたえてみんながマリア様を通してイエズス様の元に集まることが出来るようにと願います。今日このマリア様の御像の元に集まったのは,そのためです。

もう一つは今日は5月の13日なんです。不思議なことに今日はマリア様がポルトガルのファチマにお現れになった記念日なんです。いつでしょうか,1917年,ですから第一次世界大戦の終わり頃です。「もうすぐ戦争が終わるよ」という平和のメッセージをマリア様は3人のこどもたちにお伝えになりました。その中で非常に大切なことをおっしゃった。それは,ルルドでベルナデッタにお告げになったことと内容的には同じ事です。「祈りなさい。神様の元に来なさい。福音の道を歩みなさい。」つまり,回心しなさい。切々とマリア様はこどもたちを通して私達に伝えてくださいました。これはマリア様を通して神様の恵みが私達に与えられたことでございます。

不思議なことにみなさんご存じでしょうか?この5月の13日,今からちょうど20年前パパ様はバチカンに集まった人たちの面前でピストルで狙撃されました。覚えてらっしゃいますか?あっ,まだ生まれてなかったというかもしれない・・・20年前の今日なんです。それはたぶん水曜日だったと思います。たくさんの群衆の中に紛れ込んだ人がピストルでパパ様をねらってピストルで,お腹に当たって,もう私達はこれでパパ様はこれで天国へ召されたとみんな思いました。
ところが不思議なことにパパ様は教会の上にお残りになりました。つまり十字架を担ったままに私達の先頭を歩いて行かれるということを,私達にそのお体をもってお示しになりました。これは5月の13日ちょうどマリア様が,ファチマのマリア様がお現れになった記念が行われたそのときに,悪魔はマリア様を特別に愛されたパパ様をねらったんです。
しかし悪魔はその恐ろしい企みによって,かえって神様の栄光を現す結果になりました。つまり悪魔がどんなに働いてもどんな悪だくみをしても,神様の計らいは変わりがない,神様は必ず御自分の救いと喜びのメッセージを実現なさるということを私達にお示しになったのだ。不思議なことだと思います。これは5月の13日今日のその日であります。

私達はここにルルドのマリア様と呼んでいますね。無原罪のマリア様ともいうんです。今日御ミサはそのためです。
で,この三本松にルルドのこのグロッタができてちょうど16年目だそうです。この海岸に近いところにルルドのマリア様があるんです。ところがこの同じ大内町の一番南,つまり山の麓の所に今度新しいマリア様がおいでになった。神学校の建物がある運動場の一番奥にイタリアから大理石のすばらしいマリア様がおいでになりました。今福音を朗読された助祭チプリアーノ助祭のふるさとであります。そこで作られた美しいマリア様。
ですから不思議です。この町は海岸にルルドのマリア様があり,南の山の麓にまたマリア様がある。これはなんといったらいいでしょうか?みなさんの御意見なんでしょうか?ここは「三本松の聖母」といっても良いでしょう,ルルドのマリア様。向こうの山のマリア様,なんとつけましょう。「神学校のマリア様」。院長先生はそう言いたいでしょう。これは・・・「救い主の母マリア」でしょうか。レデンプトーリスマーテルと言いますから。でしょ,何でもいいです。あそこはね,あの山は「とらまる」といいます。この町の人たちが非常に大事にしている山なんです。聖なる山といいいます。誰かが「あっそりゃ,とらまるのマリア様が良い」,ねっ。あそこは水主(みずし)という土地なんですね。だから,「水主の聖母」と言っても良いかもしれません。
いずれにせよ,この町は,マリア様の町です,絶対に。だって,北も南もマリア様がちゃあんと。ちょうどね,(ルルドの)マリア様のお顔の正面の所にその御像があるんですよ。マリア様がお二人こうやって顔をお合わせになってですよ,両方から南と北からここの人たちをちゃあんと見守っていらっしゃるような気がします。
このここに御像,このルルドの洞窟,グロッタが出来てちょうど16年目ですけれど,実はこのグロッタが,このマリア様がここに捧げられたときに,あそこに神学校が出来るということは全く誰も考えていませんでした。もちろん,神様の御考えの中にだけあったんじゃないかぁと思うんですよ。つまりこのマリア様が,「神学校はあそこに作りなさい」とおっしゃった,そんな変な声じゃなく,もすこしきれいなお声で。だいたいあのルルドの時も同じだったんですよ。ベルナデッタにですね,マリア様はおっしゃったんですよ,「ここに大きな教会を作りなさい」とおっしゃったんですね。それで,「わぁ私がぁ」っていったんです,ベルナデッタは。いやぁ司教様にいいなさいって言ったんです。それでやっぱり実現したんです。今大きな教会があります。ルルドのマリア様の教会があります。たくさんの人が来て御ミサを捧げていきます。だれもこんな所でこんな田舎にですね,こんな立派な教会が出来るとは思いませんでした。同じようにこのちっちゃな大内町の町の中に神学校が出来た。神様は,おそらくちゃんと計画なさっておられたんじゃないかなぁと思います。ですからこの町はほんとにマリア様の町だ。ねっ,マリアの町。

さあ,こういうこの町にみなさんが集まって,神様をたたえましょう。みんなが復活できるように,新しい人間になるように,お互いに愛し合いなさいと今日おっしゃった,あのイエズス様の最後のお言葉を私達が実行しなきゃならない。母の日ですから,お母さんがこどもを大事にする。こどもたちもお母さんを大事にする,家族を大事にする。みんなが愛し合うこと,ねっ文句ないですよ。お母さんはこどもを大事にします。いつも抱きしめてくれる。でこどもたちもそうです。そうです,みんながマリア様を大事にする心があれば,お互いに私達は愛し合うことが出来る,お互いを大事にすることが出来ると思います。

今日ロザリオを一本唱えたんですねぇ,さぁこどもたちにこの前言ったんですよ,私はね。毎晩寝る前に必ず,いいですかあなたたちよ,大人の人も忘れるんですね,これ。あぁ,昨日唱えたから良いと・・・いえ,そうじゃない毎日,マリア様に祈りましょう。めでたしを唱えましょう。恵みあふれる聖マリア,と祈りましょう。祈りがなかったら人を愛することはとっても難しくなる。できない。そう,今日はそう言うことをお約束しましょう。イエズス様がお互いに愛し合いなさい,とおっしゃったから私達はマリア様と声を合わせて,はいそうします,とお答えいたしましょう。

来週の,今度の日曜日に大きなお恵みが今ここにいる二人の助祭様の・・・今度司祭職に,神父様になる。今度の日曜日です。顔が輝いているでしょ。顔が輝いて,もうお恵みがいっぱいあってですね,ですからどうぞこのお二人のために祈ってください。良い神父様になるように,聖なる司祭になるように,今日マリア様にお取り次ぎを願って祈りましょう。

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